プロジェクト

プロジェクト

サブサハラ・アフリカに位置するマラウイ共和国において、JICA草の根技術協力事業「マラウイ農村部における就学前教育アクセスの向上と質の改善」を実施しています。実施機関は、2023年3月~2026年2月までの予定です。

背景

 マラウイの就学前教育へのアクセスは、非常に低いです。3~5歳児の約48.7%のみ就学前施設にアクセスできています(2018年現在)。保育者養成施設はなく、就学前教育の質の向上のために、ジェンダー・コミュニティ・障害・社会福祉省やドナーは、保育者にトレーニングを実施しています。しかし、トレーニングを受けた保育者は47.3%(2021年現在)に留まっています。
 また、初等教育純就学率は88%に達していますが、留年率や退学率は非常に高いです。留年率は、全学年では25%、1年生では34%となっています。退学率は、全学年で15%、1年生では25%となっています。

目標

就学前教育への質改善に取り組み、アクセスの向上を目指します。

対象者

ンカタベイ県社会福祉事務所行政官、教育事務所行政官、Community-Based Childcare Centre (CBCC)、地域住民組織、子ども保護員、保育者、養育者、4~5歳児、小学校1~2年生の教員

活動内容

  1. 保育者ガイドが作成され、使用される。
  2. 県行政官が保育者を研修するスキルを習得し、保育者が研修される。
  3. 県行政事務所のモニタリング体制の基盤が整えられる。
  4. 地域住民への啓蒙活動が実施される。

活動報告

教材

参照

発表資料

  1. マラウイの就学前教育における教育実践―保育者の自発的な活動に焦点を当てて―. 日本比較教育学会第60回大会. 2024年6月28-30日.
  2. Do late entry and grade repetition help to improve academic achievement? Evidence from Malawi, Ghana, and Uganda. Comparative and International Education Society Annual Conference 2023. Miami, U.S.A. and Online. March 10th- 14th, 2024.
  3. マラウイのコミュニティ・チャイルドケア・センターの運営―無給のボランティア保育者に着目して. 日本比較教育学会第59回大会. 2023年6月17~18日.
  4. マラウイのコミュニティ・チャイルドケア・センターの設立経緯と拡充. 日本アフリカ学会第60会学術大会, 2023年5月13~14日.
  5. マラウイ農村部における就学前教育アクセスの向上と質の改善~事業の紹介~. 2022年3月16日.
  6. マラウイ農村部における就学前教育アクセスの向上と質の改善~実施に向けて~. 2022年11月21日.
  7. マラウイ農村部の貧困層への就学前教育の普及を目指して. 2021年4月18日.
  8. マラウイの小学校の子どもの実証分析~就学前教育への提言~. 2021年3月15日.

論文等

  1. Taniguchi, K. (2022). The impact of pre-primary education on primary student achievement: evidence from SACMEQ III.
  2. Taniguchi, K. (2020). Long-Term Effects of Preprimary Education on Cognitive Development: Evidence from PISA-D Participating Countries.
  3. IEA Policy Brief (2013) Is participation in preschool education associated with higher student achievement?

その他